ファンシーサファイア(英:Fancy Sapphire)とは、ブルー以外の色を示すサファイアの総称で、ピンク、イエロー、ゴールド、グリーン、ホワイト等、様々な色があります。ブルーサファイア同様、9月の誕生石として扱われます。石言葉はサファイア全体で、「誠実・慈愛・高潔・徳望」などです。
元々は、サファイア=ブルーの宝石とされてきたのですが、20世紀に入り、別の種類の宝石と思われていたものが実はサファイアであったことが判明しました。以下に、代表的なファンシーカラーサファイアを挙げていきます。
ファンシーカラーサファイアの代表、パパラチアサファイア。パパラチアとは、スリランカの言葉で「蓮の花」を意味します。「サファイアの王」という別名もあるとおり、美しいうえに極めて稀少であり、パライバトルマリン、アレキサンドライトと並び、世界三大稀少石に数えられます。
色としてはピンクとオレンジの中間の色となりますが、時代や国によって基準は少しずつ変わっています。ピンク、ないしオレンジのどちらかが非常に強い場合でも、パパラチアと呼ばれることがあるようです。
定義としてスリランカ産であることが挙げられていますが、同系統の色を持つマダガスカル産等も存在します。
ピンクサファイアは、ビビッドカラーから、ライラックやペールといったライトなものまで、幅広い色調を持つサファイアです。ブルーサファイアに次いで目にする機会の多いサファイアでもあります。
ピンク寄り(チェリーピンク)のルビーによく似ていますが、厳密にいえば成分が異なるので、「薄いルビー」とはなりません。
産地はスリランカをはじめ、ベトナム、オーストラリア、ネパールなどです。
イエローサファイアは、鮮やかな黄色~褐色がかった色合いのものまでを指すサファイアです。特に濃色なものはゴールデンサファイアと呼ばれ、褐色がかった黄色、あるいは金色に近い、力強い色合いが特徴です。金色が強いほど価値が高いといわれています。
主な産地はスリランカなどとなっています。
ブルーサファイアにも似ているバイオレットサファイアは、東方のアメシスト(オリエンタルアメシスト)とも呼ばれることがある、すこし紫がかった色合いが特徴。最も高価な紫色の宝石といわれています。
パープルに近い色合いのものもあり、ピンクサファイアに似ることもあります。
産地はスリランカ、アメリカ、タンザニアなどです。
ホワイトサファイアは、一切の遷移元素(色のもととなる物質)を持たないため、ホワイト(透明)を示すサファイアです。カラーレスサファイア、とも呼ばれます。
古代エジプトやギリシャでも採掘されており、神々に通ずる石として、主に儀式などに用いられていたとのことです。
また、ダイヤモンドの代用品として使用されることもありますが、単体でジュエリーに仕立てられることは滅多にありません。
他にも、スター効果(アステリズム)を持つスターサファイアや、光源によって色が変わる変色効果を持つカラーチェンジサファイアも存在します。
もちろん、上記以外にも複数の色が知られているため、サファイアと一口に言っても、非常にバラエティに富んだ宝石であることがわかりませう。
当社では、各種ファンシーカラーサファイアのルース、ジュエリー共に取り揃えております。気になる商品がございましたら、お気軽に各店スタッフまでお問い合わせください。
また、お買い上げいただいたルースを使用した、ジュエリーのセミオーダー/フルオーダーも承っております。サファイアのリフォームの典型的な例は、ラウンドか、オーバルか、カボションカット(スターサファイア)の指輪、あるいは、ペンダントのリフォームがほとんどです。
この場合、ラウンド型であれば、直径のミリサイズ、オーバルあるいはカボション型であれば、縦と横のミリサイズが分かれば、お見積もりは可能です。ご希望に合わせ、様々なご提案をさせていただきますので、ぜひご相談ください。